できるならば離婚という選択はとりたくないと思うのが多くの夫婦の本音でしょう。
しかし、時代とともに離婚率が増加しているというデータからもわかるように、離婚に対してのイメージや捉え方が大きく変化してきていると感じることが最近は顕著にあります。
昔は離婚というものが親戚一同を巻き込んでしまうほど大きな存在でしたが、今はそういった親族間のつながりが希薄になり精神的にも個人主義という考え方が強く表れてきたようにも思えます。
さて、そういった時代背景もあり離婚というものが身近になったことで、いろいろと弊害も生まれているという話も耳にしたことがあります。
勢いや感情的な部分だけで手続きに向き合う人が増えたこともあり、離婚にまつわる制度や法的な部分の知識量が全体的に浅いと懸念している専門家も少なくないようで、そういった状況に警鐘を鳴らしています。
とくに離婚時のお金にまつわる部分は、そのときにしっかりと話し合いをする必要があり、そこをおろそかにしたために、後々経済的に致命傷となる場合も十分ありえます。
なかでもよくある問題が、財産分与の期限があることを知らずに、話を先延ばしにしたため、納得のいく形がとれなかったケースです。
財産分与は離婚後2年以内に請求しなければ、その後は家庭裁判所でも介入することができなくなりますので、できる限り早めに話し合う機会を作ることが重要です。